- ホーム
- ラーニングプログラム
- 活動レポート
- 土曜講座 地中海学会連続講演会Vol.2「蘇生する古代」 第2回「中世キリスト教美術−古代の神々のゆくえ−」
土曜講座 地中海学会連続講演会Vol.2「蘇生する古代」 第2回「中世キリスト教美術−古代の神々のゆくえ−」
2022.10.11
地中海学会連続講演会Vol.2「蘇生する古代」(全4回)の第2回は、加藤磨珠枝氏(立教大学 文学部キリスト教学科 教授)をお迎えし、「中世キリスト教美術−古代の神々のゆくえ−」というテーマでご講演いただきました。
キリスト教文化を中心とする西洋中世において、古代文化の異教の神々の姿が決して消え去ることなく造形表現の中に生き続けたことを、1.キリストのイメージ、2.古典の教養としての異教文化、3.キリスト教美術のなかの異教の神々、4.天空の星座と異教神話、という4つの側面から紐解いていただきました。
最後は、アーティゾン美術館が所蔵するジョセフ・コーネル《無題(星座)》(1958-62年頃)の中に、古代の天球図に遡り、中世から近代ヨーロッパへと受け継がれた、北極星の位置を示すこぐま座やケフェウス座を表す星座図像が見出せることもご紹介いただきました。中世そして現代まで、古代の神々の姿が造形表現の中にさまざまな形で受け継がれていることを味わうひとときとなりました。
[アーティゾン美術館教育普及部学芸員K.H.]