田中敦子
《1985 B》
1985年 アクリルラッカー・カンヴァス
色とりどりに点滅する電球を身にまとった作品《電気服》(オリジナルは現存せず)で知られる田中敦子は、戦後日本の前衛芸術を代表する存在です。大阪で金山明、白髪一雄、村上三郎らが結成した「0会」に参加し、1955(昭和30)年、具体美術協会に入会します。様々なパフォーマンスを発表し注目を集める一方、《電気服》を展開させた平面作品を制作し、フランスの美術批評家ミシェル・タピエにも高く評価されました。この作品のように色鮮やかな大小の円と、電気コードを思わせる線が複雑に絡み合い構成された作品は、生涯を通じて多彩なヴァリエーションを見せています。
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