拡大《街道(銀座風景)》

岸田劉生

《街道(銀座風景)》

1911年頃  油彩・カンヴァス

この作品は、岸田劉生の実家近くの銀座通りを描いたものと考えられています。劉生の実家は、銀座2丁目で水目薬などを製造販売する店、楽善堂精錡水本舗を営んでいました。街角の赤煉瓦の建物や右端に見える路面電車などは、当時の銀座通りを象徴するようなモティーフです。この頃劉生は、雑誌『白樺』を通して知ったポスト印象派に関心を寄せ、特にフィンセント・ファン・ゴッホ風の強烈な色彩と光の輝きに惹かれていました。強い陽射しに照らされた道路の明るい色彩が、この作品の画面半分以上を覆い、印象的なコントラストを生んでいます。

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《街道(銀座風景)》