ポール・セザンヌ
《休息する水浴の男たち》
1875-77年頃 インク、水彩・紙
水浴図は、セザンヌが生涯を通じて情熱を傾けた主題でした。死の直前まで続けられた探求の軌跡において、自らの絵画の到達点として相応しい主題と考えていた、と思われます。その数は油彩、水彩、素描など、実に200点以上にのぼります。この主題の個人的な起源としては、中学時代にゾラたちとエクスのアルク川での水浴びの記憶であると思われます。素早いインクの線描に水彩が粗く施されています。奥行きを感じさせる空間の中で、人物の配置を入念な思考のもとに行おうとする画家の姿勢がうかがえます。これは最も早い時期、1921年に日本に将来した作品です。
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