ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ

2023年6月3日[土] - 8月20日[日]

概要

19世紀末から第一次世界大戦が勃発するまでの間、フランスが平和と豊かさを享受することが出来たベル・エポックの時代、芸術を生み出す活気と自由な雰囲気に満ち溢れる中、フォーヴィスム、キュビスムなどの新しい美術が芽吹いて花咲き、やがて表現の到達点のひとつとして抽象絵画が目覚めました。その後の抽象絵画の展開は、20世紀の絵画表現を牽引し、その潮流は同時期の日本にも及びました。
この展覧会は、印象派を起点として、世紀初頭の革新的な絵画運動を経て抽象絵画が生まれ、2つの大戦を経てさらに展開していく様子を、おおよそ1960年代まで、フランスを中心としたヨーロッパ、アメリカ、そして日本の動向を中心に展観するものです。
本展では、石橋財団コレクションから新収蔵作品* 95点を含む約150点、国内外の美術館、個人コレクション等から約100点、あわせて約250点の作品を、アーティゾン美術館の全展示室を使ってご紹介いたします。

*新収蔵作品・・・当館の前身であるブリヂストン美術館が休館した2015年以降に収蔵された作品を指す。

展覧会構成 *(  )内は主な出品作家
1.抽象芸術の源泉
(ポール・セザンヌ、エドゥアール・マネ、フィンセント・ファン・ゴッホ、ポール・ゴーガン、オディロン・ルドン、クロード・モネ、他)

2. フォーヴィスムとキュビスム
(アンリ・マティス、アンドレ・ドラン、モーリス・ド・ヴラマンク、ラウル・デュフィ、パブロ・ピカソ、ジョルジュ・ブラック、ジャン・メッツァンジェ、フェルナン・レジェ、他)

3. 抽象絵画の覚醒 —オルフィスム、未来派、青騎士、バウハウス、デ・ステイル、アプストラクシオン゠クレアシオン
(ロベール・ドローネー、フランティセック・クプカ、ル・コルビュジエ、ヴァシリー・カンディンスキー、パウル・クレー、ピート・モンドリアン、コンスタンティン・ブランクーシ、ジョージア・オキーフ、他)

4.日本における抽象絵画の萌芽と展開
(恩地孝四郎、萬鉄五郎、古賀春江、長谷川三郎、岡本太郎、他)

5.熱い抽象と叙情的抽象
(ヴォルス、ジャン・フォートリエ、ジョルジュ・マチュー、モーリス・エステーヴ、マリア=エレナ・ヴィエラ・ダ・シルヴァ、アンス・アルトゥング、ピエール・スーラージュ、ザオ・ウーキー、堂本尚郎、菅井汲、他)

6.トランス・アトランティック-ピエール・マティスとその周辺
(ジャン・デュビュッフェ、ジョアン・ミロ、マルセル・デュシャン、他)

7.抽象表現主義
(アーシル・ゴーキー、ハンス・ホフマン、ウィレム・デ・クーニング、ジャクソン・ポロック、マーク・ロスコ、サム・フランシス、アド・ラインハート、アドルフ・ゴットリーブ、エレイン・デ・クーニング、ヘレン・フランケンサーラー、リー・クラズナー、ジョアン・ミッチェル、イサム・ノグチ、他)

8. 戦後日本の抽象絵画の展開(1960年代まで)
(山口長男、オノサト・トシノブ、草間彌生、桂ゆき、斎藤義重、川端実、杉全直、猪熊弦一郎、岡田謙三、瑛九、他)

9.具体美術協会
(吉原治良、白髪一雄、田中敦子、金山明、村上三郎、元永定正、正延正俊、他)

10. 瀧口修造と実験工房
(瀧口修造、山口勝弘、福島秀子、北代省三)

11.巨匠のその後 —アンス・アルトゥング、ピエール・スーラージュ、ザオ・ウーキー
(アンス・アルトゥング、ピエール・スーラージュ、ザオ・ウーキー)

12.現代の作家たち —リタ・アッカーマン、鍵岡リグレ アンヌ、婁正綱(ろうせいこう)、津上みゆき、柴田敏雄、髙畠依子、横溝美由紀
(リタ・アッカーマン、鍵岡リグレ アンヌ、婁正綱(ろうせいこう)、津上みゆき、柴田敏雄、髙畠依子、横溝美由紀)

開催概要

展覧会名

ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ

会期

2023年6月3日[土] - 8月20日[日]

開館時間

10:00ー18:00(8月11日を除く金曜日は20:00まで)*入館は閉館の30分前まで

休館日

月曜日(7月17日は開館)、7月18日

主催

公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館

会場

6・5・4階 展示室

入館料 (税込)

ウェブ予約チケット 窓口販売チケット
一般 1,800 円 *クレジット決済のみ 2,000 円
大学生
専門学校生
高校生
無料 要ウェブ予約
入館時に学生証か生徒手帳をご提示ください。
障がい者手帳をお持ちの方と
付き添いの方1名
無料 要ウェブ予約
入館時に障がい者手帳をご提示ください。
中学生
以下の方
無料 予約不要
*ウェブ予約チケット:各入館時間枠の終了10分前まで販売。
*予約枠には上限があります。
*予約枠に空きがあれば、美術館窓口でもチケットをご購入いただけます。

作品

フランティセック・クプカ《赤い背景のエチュード》<br />
1919年頃 石橋財団アーティゾン美術館【新収蔵作品】

フランティセック・クプカ《赤い背景のエチュード》
1919年頃 石橋財団アーティゾン美術館【新収蔵作品】

ヴァシリー・カンディンスキー《「E.R.キャンベルのための壁画No.4」の習作(カーニバル・冬)》1914年 宮城県美術館

ヴァシリー・カンディンスキー《「E.R.キャンベルのための壁画No.4」の習作(カーニバル・冬)》1914年 宮城県美術館

ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》1904-06年頃 石橋財団アーティゾン美術館

ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》1904-06年頃 石橋財団アーティゾン美術館

アンドレ・ドラン《女の頭部》1905年頃 石橋財団アーティゾン美術館【新収蔵作品】

アンドレ・ドラン《女の頭部》1905年頃 石橋財団アーティゾン美術館【新収蔵作品】

古賀春江《円筒形の画像》1926年頃 石橋財団アーティゾン美術館

古賀春江《円筒形の画像》1926年頃 石橋財団アーティゾン美術館

ジャクソン・ポロック《無題(縦にされた台形のあるコンポジション)》1943年頃 個人蔵

ジャクソン・ポロック《無題(縦にされた台形のあるコンポジション)》1943年頃 個人蔵

ウィレム・デ・クーニング《一月》1947-48年 【新収蔵作品】©︎2022 The Willem de Kooning Foundation, New York/ ARS, New York/ JASPAR, Tokyo

ウィレム・デ・クーニング《一月》1947-48年 【新収蔵作品】©︎2022 The Willem de Kooning Foundation, New York/ ARS, New York/ JASPAR, Tokyo

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