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コレクションハイライト

ジャクソン・ポロック

ポロックは、ヨーロッパ前衛絵画の伝統に新大陸の美術を融合させ、戦後アメリカの抽象表現主義の主導的地位を築いた画家です。ロサンジェルスとニューヨークで学び、ピカソやマティスの作品、また友人のマッソンの作品に見られるような曲線の組み合わせ模様で構成された絵画、シュルレアリストたちの深層心理の絵画的解明などから制作の着想を得ます。同時に、インディアンの神話や砂絵およびメキシコの壁画へも傾倒し、ユング派の精神分析療法のデッサンを実践していました。ポロックの「アクション・ペインティング」は、床に広げた大きなカンヴァスに、棒や刷毛の先につけた絵具をたらし、あるいは、穴を開けた絵具缶をふりまわし、自由な動きの線で均一に覆い尽くすように描くものです。この「ドリッピング」の手法を使って、中心のない構造を持ち、カンヴァスの限られた面積を越えどこまでも拡がっていく印象を鑑賞者に与える「オール・オーヴァー」な絵画を制作しました。

《ナンバー2、1951》

1951年 油彩・カンヴァス

ポロックは、ピカソやシュルレアリスムといったヨーロッパのモダニズムを受容する一方、アメリカ先住民の砂絵やメキシコ壁画運動の影響下に、絵具の滴りを自在に操って画面を埋め尽くす独自の手法によるアクション・ペインティングを創出し、抽象表現主義の旗手となります。この作品が制作されたのは、そのスタイルを離れて、黒の線による絵画を試行していた時期で、余白との緊張のうちに多様な線が展開しています。その中で浮かび上がる複数の紡錘形は、この時期には珍しく色彩が施され、形象へのこだわりもうかがわせます。

戦後美術

《ナンバー2、1951》