拡大《哲人の顔》

ギリシア

《哲人の顔》

紀元前4世紀   大理石

「哲人の顔」とよばれる、紀元前4世紀の肖像彫刻です。背後の彫りが荒く、右耳も欠けていることから、箱型の空間に設置された、複数人物像からなる墓碑の一部であった可能性があります。ヘレニズム時代は、人間をありのままに表そうとする写実的な表現が盛んとなりました。少しねじった首、何かを見つめている目、悩みを抱えたような眉の寄せ方には、人間の内面の繊細な感性の表出を見ることができるでしょう。それまでの理想化した姿の探求のみにとどまらず、人間の様々な感情、そして人体のダイナミックな動きの表現はこの時代の芸術の特徴です。

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