拡大《ヴィーナス》

ギリシア

《ヴィーナス》

ヘレニズム時代(紀元前323-30年)   大理石

古代より理想的人体像に相応しいとされていた、エーゲ海パロス島産出の大理石が使われた彫像です。腰から下にまとった衣を左手で押さえる仕草が、海の泡から生まれた女神を象徴しています。このヴィーナス像がつくられたヘレニズム時代に、アレクサンドロス大王の東方遠征によってギリシア文化がオリエント文化と融合して、新しい美意識が生まれました。神殿を飾っていた彫像が、街中の邸宅にも飾られるようになり、均整のとれた身体表現に加えて、一瞬の恥じらいをとらえた、より人間的な女神像となっています。

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《ヴィーナス》