拡大《眠り》

エヴァ・ゴンザレス

《眠り》

1877-78年頃   油彩・カンヴァス

ゴンザレスはフランスの画家。父親は神聖ローマ皇帝カール5世によって貴族に序されたモナコの名家の末裔であり、母親はベルギー出身の音楽家です。1869年に画家アルフレッド・ステヴァンスを通じてマネを紹介され、そのモデルとなり、次いでその弟子となりました。サロンへの出品を優先したため、第1回印象派展への出品を断り、その後も師マネと同様に印象派展に出品することはありませんでした。しかしゴンザレスの絵画様式は、マネと印象派のそれと近いものであり、それゆえに印象派の女性画家のひとりに数えられます。
 画家の妹ジャンヌが、夜の帳が下りた寝室のベッドで目を瞑って静かに横たわっており、その前にある花柄の椅子には薄衣がかけられています。夜の情景ながら、白をアクセントとして随所に用い、マネを思わせる粗いながらも生気を感じさせる賦彩がなされています。ゴンザレスの代表作の《朝の目覚め》(ブレーメン美術館)は、これとは対照的に若い女性の朝の目覚めを、みずみずしいタッチで描いています。これら2つの作品は、ほぼ同じ大きさのカンヴァスに同様の構図で描いていることから、対画であると見なす向きが多いようです。
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