拡大《横たわる裸身》

小出楢重

《横たわる裸身》

1930年  油彩・カンヴァス

1926(大正15)年2月、パトロンの支援によって芦屋にアトリエを構えた小出楢重は、5年前から手がけ始めた裸婦へ次第に集中するようになります。体が弱かった小出は、屋外で風景画を描くことが少なく、1931(昭和6)年2月に亡くなるまでの最後の5年間の中心的題材は裸婦でした。立像、横臥像を繰り返し描きます。この横たわる裸婦の背中やお尻には、小出が幼少時から示していたと伝えられる球体へのこだわりを感じさせます。また、小出がやはり偏愛していた絨毯と寝台によってつくられる画面は、官能性と清潔な造形感覚を合わせ持っています。

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《横たわる裸身》