拡大《読書》

山下新太郎

《読書》

1908年  油彩・カンヴァス

山下新太郎は東京美術学校を飛び級で卒業後、1905(明治38)年にフランスへ留学しました。ベラスケスに深く傾倒し、その結果、陰影が強調され色彩が暗く沈み込んでしまうことに悩みます。その影響から脱しようと色彩研究を進め、読書する女性をモデルに3つの作品を描きました。この作品はそのうちのひとつで、1908年の秋にソルボンヌ大学近くの部屋を借りて制作され、翌年5月のサロンに入選しました。開け放たれた窓辺で、穏やかな日の光に包まれ読書する女性が描かれています。明るく美しい色彩のコントラストが見事な作品です。

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