ジョルジョ・デ・キリコ
《吟遊詩人》
1948年 油彩・カンヴァス
©SIAE, Roma & JASPAR, Tokyo, 2023 C4435
デ・キリコは、奇妙なものの組み合わせや、現実と非現実の狭間のような空間を描き、のちのシュルレアリスムの芸術家たちに影響を与えました。機械仕掛けのような顔のないマネキンが無人の広場にたたずむこの作品は、どこか不穏で謎めいています。「謎以外の何を愛せよう」というニーチェの言葉は、画家の座右の銘でした。X 線調査によりこの絵の下には肖像画が確認されていますが、詳しいことはわかっておらず、さらなる謎を呼びます。広場や柱廊といった建築物は度々彼の絵に登場する画題で、イタリアの都市にイメージの源泉を得ています。
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