ポール・シニャック
《コンカルノー港》
1925年 油彩・カンヴァス
コンカルノーは、フランス西部のブルターニュ地方の港町です。1891年の夏、シニャックは愛用のヨットに乗ってコンカルノー港からコート・ダジュールのサン=トロペへ向けて船出したことがありました。その後、シニャックはフランスの港町を訪れて水彩による旅日記を残しました。1925年に再びここを訪れた際には油彩画も制作しましたが、この作品は再訪した際に描かれたものの1点です。スーラとともに新印象主義を完成させたシニャックは、後年、点描の色点から方形のモザイク風小片の筆触へ描法を変化させ、この作品では青、ピンク、オレンジ、黄色の淡い色彩で装飾的な画面をつくり上げています。
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