拡大《ブージヴァルのセーヌ川》

カミーユ・ピサロ

《ブージヴァルのセーヌ川》

1870年  油彩・カンヴァス

ピサロが生まれ育ったカリブ海を離れてパリに出たのは、1855年のこと。彼はパリで本格的に絵の勉強を始めました。1869年春、38歳のピサロは、パリから列車で30分ほどの距離にあるセーヌ左岸の街ルーヴシエンヌに転居し、同地やその近郊ブージヴァルなどの風景を描きました。この作品は、印象派の画家として活動する前に制作されたもので、バルビゾン派から影響された暗い色調が使われています。とはいえ、セーヌ川の水面の表現には光への関心も認められ、その後の画風の展開を予感させます。

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《ブージヴァルのセーヌ川》