拡大《石膏のある静物》

アンリ・マティス

《石膏のある静物》

1927年  油彩・カンヴァス

マティスは人物画を得意としていましたが、静物画にも積極的に取り組みました。第一次大戦後、パリから南フランスのニースに移り、その結果、1920年代には色彩豊かな作品を手がけるようになりました。鮮やかな赤色が目を引くこの作品の、無造作に置かれた果物や中央に石膏像を配した構図は、セザンヌの絵画を想起させます。マティスは、29歳のときにセザンヌの作品を購入しており、この画家から強い影響を受けていました。この作品では、三次元的なモティーフと、平面的な装飾モティーフをいかに画面の中でまとめるかという問題を追求しています。

その他の作品

もっと見る
このページをシェア
《石膏のある静物》